派遣会社は本当に“使えない”の?|15年働いた私が感じたこと

派遣会社について

ご訪問ありがとうございます。
このブログは、派遣社員として15年間働いてきた私の体験をもとに書いています。

最近、SNSなどで「派遣会社なんて使えない」といったネガティブな声をよく目にします。
確かに、営業担当者とのやりとりの中で、納得できない対応をされた方もいるかもしれません。

たとえば、条件に合わない仕事を無理に勧められたり、悩んでいるのに「とりあえず我慢して」と言われたり…。
そんな経験があれば、SNSで不満を語りたくなる気持ちも理解できます。

でも、そうした声をそのまま受け取って、「派遣会社ってダメなんだ」と決めつけてしまうのは、ちょっと違うのでは?と思うのです。

他人の意見に流され、自分で判断しないこと。
それこそが「自立していない状態」ではないでしょうか。

今回は、あえてこのテーマを取り上げて、私なりの考えをお伝えしたいと思います。

目次

「派遣会社って、何もしてくれない」…それって本当?

SNSや周囲の声の中には、「派遣会社は何もしてくれない」「話を聞いてくれない」といったコメントが多く見られます。
その背景には、営業担当者とのやりとりで不満を感じた経験がある方もいるのでしょう。

たとえば、

  • 合わない仕事を無理にすすめられた
  • 悩んでいても「我慢して」と言われた
  • 相談しても真剣に取り合ってもらえなかった

そうした経験をすれば、不信感を持つのも当然だと思います。
実際に、派遣会社の仕組み上、派遣社員が働いてくれないと会社の利益にならないという現実もあります。だからこそ、無理なマッチングをしようとする担当者がいるのも事実です。

でも、だからといって「派遣会社=使えない」と一括りにしてしまうのは、少し乱暴かなとも感じます。

他人の声を「自分の判断」にしていませんか?

「SNSでみんなが言ってるから、やっぱり派遣会社ってダメなんだ…」
そんなふうに思ってしまう方もいるかもしれません。

でも、それって自分自身で判断しているでしょうか?
私は、それこそが「自立できていない状態」なのではと思ってしまうのです。

もちろん、イヤな思いをした方の声を否定したいわけではありません。
ただ、そこから先の“選び方”や“受け止め方”は、やっぱり自分自身の責任だと感じています。

派遣会社の役割、ちゃんと理解できていますか?

改めて、派遣会社の本来の役割を整理してみましょう。

派遣会社は、仕事を探し、派遣先の企業と私たち派遣社員の間に立って、契約や条件の調整をしてくれる存在です。
仕事内容や条件のすり合わせをし、トラブルなく業務が進むようにサポートする「仲介役」なんですね。

中には「困ったことがあれば、何でも言ってくださいね」と親切に声をかけてくれる営業担当者もいます。
でもそれは、あくまでも“何かあったとき”の備えであって、日々の不満や愚痴を聞いてもらうことが業務の中心ではありません。

この部分を勘違いしてしまうと、「話を聞いてくれない=冷たい会社」となってしまうのかもしれません。

派遣会社は「愚痴の聞き役」ではありません

SNSで派遣会社に不満をぶつけている方に「なぜダメだと感じたのか?」と聞いてみると、
多くの方が「話を聞いてくれなかった」と答えます。

具体的には──

  • 契約前は親切だったのに、契約後は冷たくなった
  • 愚痴を話したら、返事は一度きりで終わった
  • イジメやハラスメントでもない、ちょっとした不満を聞いてほしかった

たしかに、対応が素っ気なければ寂しく感じることもあると思います。
でも、派遣会社側も「すべての愚痴を聞いてあげる」ことを業務とはしていません。

担当者も人間ですし、派遣社員全員の愚痴を日常的に聞いていたら、心が持たなくなってしまいます。

実は、営業担当者の離職率って高いんです
昔の派遣会社では、営業担当と派遣社員がもっと親密な関係だったこともあります。
派遣仲間の中にはランチを一緒にするような担当者がいると話していたことを思い出します。
でも、そういう深い関係性を築いた担当者ほど、辞めていってしまうんです。
派遣社員と企業の板挟みになって、ストレスを抱え、疲弊してしまうから。
長く続けている営業担当ほど、ある意味で「ドライ」な対応になっていくのは、自分を守るためでもあるのです。
それでも相談すべき事態が発生した時は派遣会社に連絡すべきだと思いますが、「愚痴」と「お困りごと」は分けて考えていけたら、良い関係性が保てるのではないかなと思います。

「たかが愚痴」でも、これも自立の一歩

一人の派遣社員にとっては「ただの愚痴」でも、それを受け止めてもらえなかったことで、かえって不満が膨らみ、味方だったはずの人を敵に感じてしまうこともあると思います。

でもそのマインドこそが、今の自分の状況をつくっていることに気づいてほしいのです。

誰かに愚痴を聞いてもらうことでしか自分を整えられない。
それは「自分で自分の気持ちを処理できない=自立できていない」状態とも言えるのではないでしょうか。

どうしても派遣が合わないなら、直雇用という選択肢も

派遣という働き方が合わないと感じるなら、直雇用という選択肢を考えるのも良いと思います。

ただし、そこには「仲介役」はいません。
すべて自分で交渉し、自分で対処しなければなりません。

  • イヤなことがあっても相談相手はいない
  • 想定外の業務を断ることも難しい
  • 時給や条件交渉も自分で行う必要がある
  • 勤務日数が減らされても、自分で掛け合うしかない

そんな状況で不満を感じたとき、話せる相手がいないことも多いです。
家族や友人に愚痴っても、毎回親身に聞いてもらえるわけではありません。
むしろ、聞かされる側の方が疲れてしまうことも…。

もしかすると、今これを言われて、耳が痛い状況の人もいらっしゃるのではないかなと思います。

自立できていなかったのは、昔の私も同じでした

実はね、ここで書いていることは、昔の私自身にも当てはまるんです。

派遣会社の悪口をSNSに書くことはなかったけれど、家族や友達には愚痴ばかりこぼしていました。

あるとき、小学生だった息子から「いつも愚痴言ってるね」と言われて、ハッとしました。
夫には空返事をされるだけで、それにもまたイライラしてしまって、悔しくて涙がポロッと出ることもありました。

今思えば、あの頃の私は「自立」どころか、すっかり依存的な考え方をしていたんですね。
誰かにどうにかしてもらいたい、そんな思いが常にあって、自分の足で立てていなかったのです。

でも、“自立”って「一人きりで生きること」ではないんですよ。

自分の足でしっかり立つこと。
その上で、周りと協力しあうこと。

私はそう思っています。

その考えに気づいてからは、不思議と環境も変わっていきました。
周りが私を支えてくれるようになり、私もまた誰かを支えられる力を持つようになりました。


個でありながら、つながりの中で生きる──そんな実感を得るようになりました。

最後に伝えたいこと

今日はちょっと厳しい話になってしまいましたね。
読んでいて、胸が痛む部分もあったかもしれません。ごめんなさい。

でも、これは「派遣」という働き方を通して、自立や考え方について考えていただけたらという気持ちで書いたものです。

私たちは、環境を変えることもできます。
でも、自分自身の考え方が変わらなければ、何も変わりません。

だからこそ、ひとつずつ“気づき”を増やしていきたい。
そんな気持ちで、これからもこのブログを続けていきます。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう🌿

「派遣って不安…」そんな方へ
実際の登録ってどう進むの?何が必要?
わかりやすくまとめたこちらの記事も、よかったら参考にしてくださいね。
派遣登録の進め方|初めてでも安心!登録〜仕事スタートまでの流れ

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この記事を書いた人

50歳で「自分らしく生きる」ことを決意。
家族優先だった人生から、自分自身のために歩む道へ。
「50の転機」をきっかけに、経済的にも精神的にも自立をめざして邁進中。
このブログでは、同じように新しい一歩を踏み出したい女性を応援しています。

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